2022.03.24
ルビーのエタニティリング
譲られたリングからルビーを取り出し、リズム感のあるエタニティリングにリフォームさせていただきました。
BEFORE
サファイア5石、ルビーが14石とまった贅沢なリングでした。
ただ、爪がごつごつしているので、使いにくく、デザインもエレガント。
お客様のイメージとかけ離れたジュエリーは、なかなか出番がなかったようです。
お嬢様がお一人いらっしゃるので、ゆくゆくは譲りたいというお考えがありましたので、18金をお勧めさせていただきました。
プラチナも良い素材なのですが、お客様の普段のファッションや、手の色、普段つけられるジュエリーのイメージから今回は18金を採用致しました。
DESIGNの特徴
普通のエタニティリングは、一列にきれいにならんだものが多いです。
今回はちょっと変化をつけました。
ルビーの枠一つ一つをボール状にし、ランダムに並べたデザインは、繊細で華奢ながらも個性が出てとてもかわいいジュエリーになっています。
指当たりも滑らかで、するするピタリと指にとまります。
14石すべて使うことで、ハーフエタニティよりももうちょっとぐるりとルビーが回ったデザインになりました。
こちらのデザインは、【泡】をイメージしており、ダイヤモンドを使ってもとてもかわいいリングになります。
こだわり1
今回のお客様のご職業は作家さん。
モノづくりの作家さんは特に、人から手元をよく見られます。
豪華なジュエリーではなく、さりげなく個性が光り、さりげなく良いものを身に着けているという印象を残したい。
また作業に邪魔になるようなデザインは避けた方が良い。
それらを考え、爪留めではなくフクリン留めにしました。
こだわり2
お客様のお手持ちのジュエリーを拝見すると、どれもピカピカ。
おそらくつけっぱなしにはせず、こまめに外しているのではと考えました。
ならば、鏡面で仕上げて、とにかくツヤツヤにしたいと思いました。
鏡面仕上げは、つけっぱなしにしていると傷が目立ちます。
傷が目立ち始めるとジュエリー全体がくすんできて、見ようによっては所帯じみた印象にもなりかねません。
きっと、お客様は綺麗なままに使ってくださるだろうと思い、ピカピカツヤツヤに仕上げさせていただきました。
AFTER
華奢な見た目ですが、たっぷりと地金を使って、次の世代にも受け継いでいただけるデザインにしています。
裏側を抜かずに仕上げているので、指にぴたりと吸い付くような装着感を目指しました。
ルビーの赤と、18金のゴールドはぬくもりのある組み合わせ。
ポイントになるカラーで、ジュエリーのコーディネートが楽しくなりそうです!
お渡しの時
お渡しの時、よみがえったジュエリーを見てとても喜んでいただきました。
この仕事をしていてよかったなと思う瞬間です。
業種は違えど、モノづくりを生業にしている者同士、共感する部分も多く、やり取りがとても楽しいジュエリー作りでした。
一緒にお預けくださったリングも、サイズ直しをして、磨きなおしをしよみがえりました。