2022.01.30

アメジストをリフォーム

美しく仕上がったジュエリーを納品させていただきました♪
BEFORE


譲られた大切なジュエリー。
大きなアメジストがとまったノスタルジックなリング。
傷もなく、高さもあり、しっとりとしたグレープカラーがとても美しいアメジストです。

小さなお子様がいらっしゃるお客様。
この高さは子育て中の方にはなかなかハードルが高いデザインです。

今回はリングご希望でしたので、なるべく引っ掛かりがなく、見た目にもほんのり可愛く、クラシカルなデザインにさせていただきました。

DESIGNの特徴

引っ掛かりのないデザインにもいろいろあります。
アームの太さが変わるだけで印象も変わりますし、枠の厚みによっても変わってきます。
今回は【引っかからない】をテーマに何度かデザインのやり取りをさせていただきました。


初めに作った図面はこちら。
地金がたっぷりでどっしりとした印象があります。
もう少し軽やかにしたい、ということで、いろいろと考察しました。


ミル留めではなく、枠にミルグレンを施し、小さな爪をつけて軽く仕上げる。
アームの太さ、枠の高さは同じでも印象がずいぶんと異なりますね。
今回はこちらの図面をもとに、ジュエリーを作っていきました。

こだわり1
小さなお子様がいらっしゃるお客様。
普段にも着けたいということでしたので、大きな爪留めは避けます。
石に高さがあるので、爪留めは引っかかりやすく、石取れやお子様の怪我につながります。
滑らかで丸みのあるデザインを心がけました。

こだわり2
たっぷり地金を使うと、どっしりとした重たい印象になります。
繊細で、軽やかな見た目になるよう心掛けました。
石枠にはミルグレンを施し、クラシカルな雰囲気にします。
また、大きな石にミル留めをすると迫力がでるので、小さな爪をつけ、ミルグレンはあくまで装飾の一部にしました。

こだわり3
小さな爪をつけることで、引っかからないよう仕上げには気を付けました。
接着と併用することで、しっかりと石が留まり、石取れのリスクを回避しました。

AFTER


小さなミルをぐるりと打った美しい造形のリング。

よこからのフォルムも、無駄がなく女性らしい柔らかなカーブを描きます。
ほっそりとしたアームに、まぁるいキャンディみたいなトップ。
アメジストの美しさが際立ちます。


艶消し加工を施し、繊細な輝きに。
こまやかなパールが入っているかのように、シルキーな輝きはアメジストのきらめきをより一層引き立てます。
裏側を少し抜いて、光を取り込めるように。


光を落とすと、シックな紫に。
ほっそりとしたお客様の人差し指に、しっくりとなじむジュエリーになりました。

お渡しの時
大きな瞳をキラキラと輝かせて、指にはめてご覧になるお客様の姿に私もとてもうれしく幸せな気持ちになりました^^
指が細い方は、今回のような大きなトップのリングをつけるとクルクルと回ってしまいがちですが、たっぷりと地金を使い、指なじみを丁寧に作りこめば、装着感も滑らかで着け心地はとてもよくなります。

そして、メンテナンスをしてゆけば、ジュエリーはいつまでも美しく輝き続けます。
ジュエリーを通して、末永いお付き合いをさせていただけますよう、願っております^^

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