2026.09.22
受け継いだアメジストをキャンディのようなリングへ|大阪
ころんと丸みを帯びた、深い紫色のアメジスト。
今回お預かりしたのは、譲り受けたペンダントに留められていた石です。
鑑別を行い、アメジストであることを確認してからリフォームを進めました。

お客様が気に入っていらっしゃったのは、この石の「色と形」。
一見するとぽこんと丸いカボションカットのようですが、横から見ると厚みがあり、裏側にはキューレットと呼ばれる尖った部分があります。古いジュエリーで見かけることのある、少し珍しい形状です。
この個性的な姿をできるだけそのまま楽しめるように、今回はペンダントからK10イエローゴールドのリングへ仕立て直しました。
目指したのは、小さい頃に指にはめて楽しんだ「ジュエルリング」をイメージした、キャンディのようなリングです。
アメジストの形を隠さず、ジュエルリングのように
最初のデザインのきっかけは、SHIYUKAでご覧いただいたリングのサンプルでした。
丸みのある色石を主役にしたデザインから、今回のアメジストなら、まるでキャンディのような楽しいリングが似合いそうだとご提案しました。

その後、お客様からもうひとつ素敵なアイデアをいただきました。
お持ちのDiorの、バラのとげをモチーフにしたリングと合わせて着けたい、とのこと。
そこで、アメジストを留める4本の爪と石枠を「バラのとげ」に見立てることにしました。
SHIYUKAでは通常、爪の先端は少し丸みを持たせることが多いのですが、今回は先端をわずかに尖らせています。
上から見るとすっきりとした4本爪。
それでも横から眺めると、石に沿う爪と枠に少しだけとげのニュアンスが感じられます。
アンティークに寄せすぎるのではなく、女性らしさの中にちょっとした楽しさがあること。
大人が着けてもかわいらしくなりすぎない、遊び心のあるリングを目指しました。
あえて高さを出して、古い石の形を楽しむ
今回の制作で大切にしたのは、アメジストの特徴的な形を隠してしまわないことです。
一般的に普段使いのリングでは、引っ掛かりを少なくするため、できるだけ高さを抑えることもあります。
けれど今回は、あえて逆の考え方をしました。
お客様はリングを着けっぱなしにされる方ではありません。また、この石の魅力は、ぽこんと膨らんだ表側だけでなく、厚みのある立体的な姿そのものにあります。

そこで石座を二段腰にし、横から見たときにもアメジストの形が分かるように設計しました。
高さも思い切って出し、ジュエルリングを思わせるフォルムを生かしています。

大きく高さのある石を使ったリングは、トップに重さが集まるため、指の上でくるくると回りやすくなることがあります。
その場合SHIYUKAでは、指との接地面が増えるようアームを少し太めにするなど、着け心地とのバランスを考えます。
今回はお客様の指が比較的リングの回りにくい形だったため、必要以上にアームを太くせず、すっきりと仕立てることができました。
ジュエリーは、デザインだけではなく、石の形や大きさ、そして実際に着ける方の指によっても、適した作りが変わります。
受け継いだ宝石に、少しの遊び心を
完成したリングは、正面から見るととてもシンプルです。
けれど横から見ると、立体的なアメジストと、とげを思わせる石枠が姿を見せます。


K10イエローゴールドの鏡面仕上げには、深い紫色のアメジストがよく映え、ころんとした石の姿と相まって、どこかキャンディのような楽しさのあるリングになりました。
ご覧になったお客様からは、
「すごい!!思った以上!!」
「可愛すぎる」
と、とても喜んでいただきました。
受け継いだジュエリーには、今ではあまり見かけない形の宝石が留められていることがあります。
そうした石を、現在よく見かけるデザインに無理に当てはめる必要はないと思っています。
高さがあるなら、その高さを魅力にする。少し変わった形なら、隠さず見せてみる。
そして今回のように、お客様がお持ちのジュエリーとの組み合わせから、新しいデザインが生まれることもあります。
大阪・新大阪のSHIYUKA Jewelry Worksでは、宝石そのものの特徴だけでなく、普段どんなジュエリーを身に着けているのか、お好きな雰囲気なども伺いながらジュエリーリフォームをご提案しています。
「この石の形が好きだけれど、何にすればいいか分からない」という段階でも大丈夫です。まずは、お持ちのジュエリーを拝見しながら一緒に考えていきましょう。
素材:K10イエローゴールド/アメジスト
仕様:4本爪/二段腰/鏡面仕上げ
リフォーム価格:209,000円(税込)
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